上昇修正してすぐに下方修正する会社はPER水準が下がっていく(例えばプロトコーポレーションのように)

2017年11月2日

ブリヂストン(BRIDGESTONE) 低燃費タイヤ NEXTRY 155/65R14 75S

PER水準は期待で形成される

株式市場におけるPERの水準は、その会社の未来への期待を表していると思います。もし今後も業績がどんどん伸びて行くような期待がもてる状況だったり、新しい技術が開発されて業績に大きなインパクトがあるであろうと期待されたり、これからも安定して成長して行くはずだと期待されたり。株式市場の参加者が期待をすればするほど、PERはどんどん上がっていきます。逆に、期待がしぼめばしぼむほど、PERはどんどん下がっていきます。

さて、この投資家からの期待が変化する材料の一つとして、業績予想の修正があります。決算期の最初に会社が発表した売上・営業利益・経常利益・純利益が、何かしらの原因によって上振れたり、下振れたりしますね。

業績予想が上方修正された場合、当初の予想よりも業績が良いわけなので、もしかしたら今後もこの好調さが持続するのではないか、当初想像していたよりもかなり良い業績になるのではないか、という期待が高まります。逆に、業績が下方修正された場合は、会社の中期経営計画が達成できる可能性が低くなったとか、そもそも事業環境の前提が大きく変わって、急激に売上・利益が落ち込んでいくんじゃないかと、という不安が大きくなります。

そして、業績予想の上方修正と下方修正を頻繁に繰り返す会社は、そもそも業績予想や中期経営計画自体が信用されなくなります。だって、どうせ修正される数字なんだとしたら、参考程度に見るしかないですよね。前提条件や事業環境が流動的で数字を見通すのが非常に難しいとか理由はあるんだろうと思いますが、だとしたら決算と業績予想の修正をできるだけ同じタイミングで出すようにするとか、業績予想の開示をやめるとか、そういう選択をしたほうが良いのではないでしょうか。

プロトコーポレーションの上方修正と下方修正

は9月14日に中間決算を上方修正し、営業利益・経常利益・純利益がざっくり+20%になりました。その1か月後の10月13日に中間決算を下方修正し、営業利益・経常利益が-5%、純利益が-30%になりました。これ、9月14日の上方修正は必要あったんですかね?試験的な事業で特別損失が見込まれる状況なのであれば、10月13日にまとめて発表すれば良いと思うのですが。

2017/09/14 平成30年3月期第2四半期累計期間の業績予想の修正に関するお知らせ

当第2四半期累計期間の連結業績予想につきましては、主に輸入タイヤ・ホイール販売を手掛ける株式会社オートウェイにおいてタイヤ販売数量が当初計画を大幅に上回ったことなどから、売上総利益が期初の予想を上回る見込みとなりました。
また、当社においてプロモーションの強化を図ったことにより、広告宣伝費が当初計画を若干上回ったものの、連結における販売費及び一般管理費が当初計画を下回ったことなどから、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益ともに期初の予想を上回る見込みとなりました。

2017/10/13 平成30年3月期第2四半期累計期間の業績予想の修正に関するお知らせ

当第2四半期累計期間の連結業績予想につきましては、主にタイヤ・ホイール販売を手掛けるグループ会社における期末在庫の見積り差異によって売上原価が計画を上回ったことなどから、営業利益、経常利益が前回公表数値を下回る見込みとなりました。
また、その他セグメントにおいて、試験的に取り組んでいる農業事業の業績が計画を下回る状況にあることを踏まえ、当該事業に関連する固定資産の減損損失336百万円を特別損失に計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益が前回公表数値を下回る見込みとなりました。

株式投資で銘柄を選択する際には、このような過去の業績予想の修正について目を通し、銘柄選択対象から外すことを検討するのが良いと思います。株主が業績への疑いを持つようになるので、例えこれから好業績になったとしてもPERが上がり辛く、キャピタルゲインを得るためには時間を要することになります。リスクリワードが悪くなることを加味したうえで投資判断をしたいところです。ただし、仮に好業績であればそれを織り込むタイミングが必ずやってくるので、嗅覚を働かせていればチャンスにもなりそう。