消費税とは

消費税入門の入門 | 辻 敢, 齋藤 雅俊, 本田 望 |本 | 通販 | Amazon

日本の財政を支えるにあたっては、税収を考えることが不可欠です。所得税や法人税などさまざまな税金がある中で、多くの人に取って身近な税金の1つが消費税です。

現在、消費税の税率は8%とされており、10%への引き上げがすでに予定されています。導入当初は3%だった税率が、5%を経て8%にまで上昇してきました。ただ、上昇してきたとはいえ、先進諸国の中ではまだまだ低い水準であるといえます。

消費税を増税する理由の1つとしては、安定的な財源を確保しやすいことが挙げられます。所得税や法人税は景気が悪くなって個人所得や企業の利益が減少すれば、金額が大幅に小さくなってしまいます。所得や利益に対して課税しているからです。いっぽう、所得税はモノやサービスを購入した際に発生するので、不景気になったからといって減少幅はそれほど大きくなりません。したがって、社会保障費など恒常的に発生する費用を賄うのには適した財源です。

しかし、消費税には問題点もあります。消費税は逆進性があるといわれており、所得格差を是正するどころか、かえって格差を拡大してしまうことになりかねません。所得税であれば、累進課税制度の元で高所得者ほど高率の税金を払うような仕組みになっていますが、消費税率は所得に関わらず一定割合が発生します。低所得であるからといって、食品などの生活必需品の購入額を大きく削減することは困難です。したがって、税率が一定の消費税は低所得者の生活を圧迫し、高所得者からはそれほど大きな金額を確保できないことから逆進性があると指摘されています。

そこで、消費税率を上げる際には、食料品などの生活必需品に軽減税率を設定するなどして、逆進性を緩和する方策がとられることがあります。ただし、軽減税率を導入すれば、税率の異なる商品が同じ店舗で販売される可能性が十分にあり、会計が複雑化してしまうというデメリットがあります。このデメリットを克服するためには、いったん一律の税率で消費税を徴収したのち、低所得者には給付金を支給するなどの取り組みが効果的とされています。