債券と株式 それぞれの特徴と違い

[山崎 元]の資産運用実践講座Ⅱ株式投資と金融商品編

景気が良くなり、インフレになってくると、銀行に預けているだけでは資産価値が目減りしてしまいます。そのため、債券や株式などに投資する人が増えていきます。では、債券と株式の特徴はそれぞれどう異なっているのでしょうか。

まず、債券は価格の変動幅が小さいのが一般的です。株式だと、1年以内に価格が半分以下になったり、逆に2倍以上になったりすることがあります。ところが、債券は、信用度の極めて低いジャンク債を除けば、比較的価格が安定しています。安定性の観点から見れば、債券のほうが優れているといえます。

安定性に優れている債券は、相対的にローリスクな資産とみることができます。一方、株式は価格の変動が大きいので、ハイリスク資産に分類できます。もちろん、ハイリスクなだけでは投資価値がないので、株式はリスクが高い分、高いリターンも期待できます。債券であれば、本体の価格はあまり変動せず、満期まで保有すれば、元本と利息を受け取るだけです。1年物の債券で考えると、利息が10%であっても100万円は110万円にしかなりません。銀行預金と比べると利率が高くても、資産を2倍、3倍と大きく増やしたい人には適していない資産です。

株式には、ハイリターンが期待できる以外のメリットもあります。それは、流動性が高い点です。上場企業の株式であれば、証券取引所で基本的に自由な売買が可能です。ところが、債券だと株式市場のような取引システムがないので、個人が売りたいときに時価で巣具に売却することが難しいです。売却するとなると、当該債券を扱ってくれる証券会社や銀行などで手数料を支払う必要が生じます。定期預金であれば、中途解約しても普通預金金利が適用されるケースが多いですが、債券は満期まで保有しないと元本が保証されないことがある点に留意しておきましょう。

債券と株式のうち、インフレに強いのは株式です。インフレのときは貨幣の価値が下落するため、元金部分が安定している債券が不利になり、際限なく値上がりが可能な株式が有利となります。ただし、債券でも、固定金利ではなく変動金利の債券であれば、ある程度インフレに対抗できます。