経済成長率って具体的にはなんのこと?

2016年11月19日

[飯田 泰之, 岡田 靖, 赤木 智弘, 湯浅 誠]の経済成長って何で必要なんだろう? シノドス・リーディングス

経済関連のニュースを見ていると、「今年の経済成長率は...」などというフレーズを聞くことがありますよね。ではこの「経済成長率」とは何を意味しているのでしょうか。

国の経済規模を図る代表的な指標にGDP(国内総生産)があります。経済成長率は、このGDPが前年に比べて何%増加したかを表しています。つまり、経済成長率がプラスならば、国内で生産される財やサービスの総額が増えていることを意味しています。

では、日本の経済成長率はどのくらいなのでしょうか。高度成長期、安定成長期などを経て低成長期に入っている日本。リーマン・ショックや東日本大震災といったネガティヴな出来事もあって、成長率はほぼ0%となっています。人口減少と少子高齢化が進む日本では、生産拠点の海外移転も進んでおり、経済成長を遂げることができていないのです。

時折、日本は先進国だから経済成長できない、という意見を耳にすることがありますが、これは誤りです。先進国のアメリカやヨーロッパ諸国を見ても、日本より高い成長率を実現している国がほとんどです。他の先進国はなぜ経済成長できるのでしょうか。

理由としては、移民の流入などによって人口が増加していることが挙げられます。人口が増加すれば消費される財やサービスの量が増えます。また、提供される労働力の量も増えることから、国内での財やサービスの生産を増やしやすくなるのです。需要と供給の双方が増えることによってGDPが増加し、経済成長率を押し上げる効果が表れます。

もっとも、日本も移民を大量に受け入れれば成長できるかといえば、必ずしもそうとは限りません。民族間の対立が生じるなどして国内情勢が不安定化すれば、企業が工場の操業を停止するなどしてGDPにマイナスの影響が出かねません。日本は先を追いかけるのが得意ですが、すべてをまねるだけではうまくいかないこともあるのです。ゼロ成長状態から脱するためには、先進事例を参考に、自国ならではの成長戦略を着実に進めることが必要ではないでしょうか。