消費税とはどのような税金なのか

2016年11月19日

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消費税は、10%への引き上げが先送りされるなどして話題になっています。では、消費税とはどのような性質を持った税金なのでしょうか。

消費税は、モノやサービスを購入した時に、購入金額の一定割合が課税されます。したがって、持っているお金のうち、貯蓄せずに消費に回す割合が高い人ほど、消費税の負担を重く感じます。消費に回すお金の割合(消費性向)が高いのは、一般的に所得が相対的に低い人々です。そのため、消費税には低所得者ほど重い負担を強いられる「逆進性」があるといわれています。所得税が、所得金額が増えるほど高率になる「累進性」とは正反対なのです。

税には、社会の所得の不均衡を是正する働きが期待されていますが、消費税はこのはたらきをうまく果たせているとは言えません。とはいえ、消費税が存在することには別の観点から見て一定の意義があります。

消費税の存在意義としては、不況時にも比較的安定した税収が見込めることが挙げられます。所得税や住民税・法人税であれば、企業の利益や個人の所得の多寡によって徴収できる額が大きく変動してしまいます。景気が悪い状態では、企業業績は悪化しており、個人の所得の伸びも期待できません。ところが、景気が悪いからといって消費を極端に減らすことは難しいです。収入が半減したからといって、水道使用量や食事量を半減させることは難しいからです。そのため、消費税は、社会保障費など恒常的に発生する費用を安定的に確保する役割を果たしています。

とはいえ、低所得者がきちんとした生活を送れるように、消費税率がさらに引き上げられる際には軽減税率を導入することが検討されています。食料品など生活していくうえで不可欠なモノについては、税率を低く抑えるのです。現在でも、所定の学校の学費については消費税が非課税となっているなどの措置がとられていますが、今後、低所得者の生活を圧迫しすぎないためにも、消費税率をめぐる工夫はさらに広がっていくと考えられます。