オイルショックとは

2016年11月19日

逆オイルショック――バブル連鎖経済の終焉が日本を襲う

オイルショック(石油危機)は2度発生し、日本にも大きな影響をもたらしました。では、オイルショックはなぜ発生し、どのような影響をもたらしたのでしょうか。

まず、第1次オイルショックは1973年に勃発した第4次中東戦争が引き金となって発生しました。当時の石油生産は多くが中東地域で行われていたため、中東情勢が不安定化することで原油価格が急上昇しました。石油そのもののみならず、石油を利用して作られる製品価格も値上がりしました。日本では「狂乱物価」と呼ばれる現象がおき、物価が急騰する結果となりました。第1次オイルショックの際には、石油製品が不足しトイレットペーパーがなくなるとのうわさが広まり、日本各地のスーパーなどでトイレットペーパーの買い占めが発生しました。

第2次オイルショックは、1978年のイラン革命がきっかけとなりました。イランは石油を多く生産していたので、イランでの石油生産が中断されたことで日本は石油不足に陥りました。第1次オイルショックと比べると大混乱とまではいわないものの、原油価格は第1次オイルショックと同水準にまで上昇しました。

現在では、オイルショックが発生する可能性は低くなってきています。その理由は大きく分けて2つあります。

1つ目の理由は、アメリカ合衆国などでのシェールオイル開発などにより、石油生産地域が分散してきていることです。地域分散が進むことにより、特定地域での石油生産が急減しても、原油価格に与える影響を小さく抑えることができます。

2つ目の理由は、石油の使用量を抑える取り組みがなされていることです。石油を燃焼させると温室効果ガスが発生します。そのため、地球温暖化防止の観点から、先進諸国を中心に石油の使用量を抑える取り組みがなされています。価格は需要と供給のバランスで決まるので、需要をある程度抑制することができれば、価格は上昇しにくくなります。

このように、現在ではオイルショックは起こりにくくなっていますが、依然として石油は大切なエネルギー源の1つです。今でもサウジアラビアやアラブ首長国連邦などの中東諸国は石油を多く生産しているので、中東情勢に動きがあった際には、石油生産に与える影響を考えてみましょう。