債券の種類 利付債と割引債

2016年11月19日

債券取引の知識<第3版> (日経文庫)

債券には大きく分けて2種類あります。利付(りつき)債と割引債です。ここでは、この2種類の債券の特徴について理解を深めましょう。

まず、利付債は多くの人が債券といわれた時にイメージしやすいタイプです。利付債はその名の通り、利子がついてくる債券です。つまり、100円で購入した1年満期の債券の金利が2%だとしたら、1年後に2円の利息と100円の元本を受け取れることになります(ここでは税金は考慮していません)。利息の受け取り部分に関しては、定期預金に極めて近い仕組みだと理解しておきましょう。

これに対して、割引債は一般の人にはなかなかイメージしづらいタイプの債券です。割引債は、発行時に額面よりも割り引かれた価格で販売されます。具体的には、額面価格が100円の債券が95円で販売されるといったケースが割引債に当たります。割引債では、満期まで保有することによって、購入価格よりも高い金額を受け取ることができます。利子という形のオマケが明確に分離されていない点が、利付債との違いです。

債券を購入する目的の1つに、利子収入が得られることを挙げる人がほとんどです。利付債・割引債ともに、当然ながら、実質的には満期保有すれば購入価格より満期時の受取価格のほうが多くなっています。そのため、いずれのタイプであっても利息相当額を受け取っていることにはなります。

ところが、一般の人々にとっては、利息が得られている実感がわきやすいほうが好まれる傾向があり、個人向けに発行される債権の多くが利付債です。

これに対し、市場での売買が容易なのは割引債のほうです。というのも、割引債は単純に取引価格を変化させて売買すればよいからです。利付債だと、売買日までにもらえるはずだった利息相当額を調整する必要があります。したがって、市場での売買が活発な債券の多くが割引債となっています。

このように、使い勝手の良さを考えれば割引債に軍配が上がりますが、利息額を実感するためには、利付債のほうが適しています。