外部不経済とは

2016年11月19日

四大公害病 水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市公害 (中公新書)

自分の企業がビジネスを行うにあたって、他の企業が公害物質を大量に排出するなどしてビジネスにマイナスの影響が出ることを、外部不経済といいます。イタイイタイ病や水俣病などの公害病がその代表例です。では、外部不経済はどのようにして発生するのでしょうか。また、外部不経済を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。

まず、外部不経済が生じる原因としては、国などの規制が不十分なケースが挙げられます。規制が不十分だと、各企業は他の企業に悪影響を与えるとわかっていても、自社の利益を最大化するための行動をとる場合があります。こうなると、損失を被った企業が悪影響を主張しても、悪影響の原因となる企業に対して罰を与えることは難しくなります。さらに、企業間でほかの企業の足を引っ張り合う関係が成立してしまえば、より事態の収拾が難しくなります。

そこで、外部不経済を防ぐためにまずは適切な規制を設ける必要があります。適切な規制がないと、中長期的にみれば企業間で外部不経済を与え合う形となり、どの企業にとってもマイナスの影響が生じてしまいます。したがって、関連企業の意見も踏まえながら、適切なルール作りをする必要があります。

また、外部不経済を与える企業があれば、積極的に消費者に知らせる体制を作ることも効果的です。環境問題や、企業の社会的責任に対する関心が高まる中、企業の行動を消費者が監視できる環境を整える必要があります。この環境が整っていれば、たとえ規制に若干の抜け穴があったとしても、抜け穴を活用して他企業の活動を妨害するような行為は慎まれる可能性が高まります。もしそうした行動をすれば、消費者が企業に対して悪いイメージを持つかもしれないからです。

さらに、企業同士が良好な関係性を築いておくことも有効な対策です。企業同士の関係性が良ければ、他の企業に迷惑をかけてまで自社の利益を確保しづらくなります。その結果、他社の不利益を与える行動がとられる可能性が下がり、外部不経済が生じにくくなります。