デフレの悪さ、インフレの悪さ

2016年11月19日

デフレスパイラル

デフレは景気の悪さを示しているからインフレにしたほうが良い、という意見をよく見かけます。では、このデフレとインフレとはどのようなものなのでしょうか。

まず、デフレはデフレーションの略であり、物価が下落することです。例えば、世の中にある唯一のものが去年1個100円だったのに今年1個90円になっていたとすると、物価が10%下落したことになります。こうした物価下落の状態が続くことをデフレといいます。デフレが発生する背景としては、人々の消費意欲が減退しているため、販売者がやむなく値下げを行って購買意欲を刺激することが挙げられます。安いものしか売れなくなってくるとデフレになります。

デフレが深刻化すると、価格破壊と呼ばれるような過度な価格競争が行われることもあり、企業業績を悪化させる要因ともなります。こうした悪循環が繰り返されるケースがデフレスパイラルです。

こうした負のスパイラルから脱するには、消費者のマインドを改善する必要があります。また、企業に賃金を上げさせることができれば、人件費の増大分を企業が値上げし、消費者は上がった収入で高くなった財やサービスを購入するといった好循環が生まれます。

逆に、インフレはインフレーションの略であり、物価が上昇することです。経済が好循環しているときは、緩やかなインフレになるといわれています。そのため、デフレのときには国がさまざまな政策を通じてインフレに誘導することがあります。

ただし、インフレも度が過ぎると経済に深刻な悪影響を及ぼします。ハイパーインフレと呼ばれるような、年率10%を超えるインフレが発生すると、経済へのダメージは大きいです。というのも、インフレでモノの値段が上がる裏側で、貨幣の価値が低下しているからです。ハイパーインフレが起こると。せっかく保有していた貨幣の価値が目減りしてしまう問題があります。逆に、借金は実質的に目減りすることになります。歴史をさかのぼると、政府の借金がハイパーインフレによって実質的に大きく減額されたケースがあります。こうしたケースは決して好ましいとは言えません。あくまでインフレが望ましいといわれているのは、「緩やかな」インフレに限った話だと理解しておきましょう。