ユーロってどんな通貨?

2016年11月19日

ユーロ!

通貨には、日本で使われる円、アメリカで使われるドルなどさまざまなものがあります。こうした通貨の中でも、際立った特徴を持っているのがユーロです。ユーロはヨーロッパの多くの国で使用されています。複数の国が共通通貨を採用しているのです。では、ユーロについて詳しくみてみましょう。

まず、ヨーロッパでは従来、ドイツのマルクやイタリアのリラなど、各国独自の通貨がありました。債務危機問題が発生したギリシャではドラクマが使用されていました。ところが、各国の通貨がバラバラだと、為替相場の変動によって貿易に影響が出てしまいます。例えば、日本とアメリカではそれぞれ円とドルという異なる通貨を使用しています。そのため、円高のだと日本の輸出産業に大きな打撃となってしまいます。もし日米の通貨が同じであれば、こうした問題は発生しません。

では、どうしてヨーロッパでは通貨統合を行ったのでしょうか。その背景には、EC(ヨーロッパ共同体、現EU)の存在があります。陸続きで多くの国が国境を接しているヨーロッパでは、ヨーロッパが一体となって発展していくことを目指し、1967年にフランスや西ドイツなどの6か国でECが設立されました。ECでは、域内関税の撤廃や共通農業政策をとり、域内貿易の推進や、対外貿易の競争力強化が行われました。その後、加盟国は徐々に増えていき、1993年のEU(ヨーロッパ連合)発足後、1995年には加盟国数が15国となりました。そうした中、ヨーロッパでは通貨の統合を行えば、より一層域内貿易が促進されることから、共通通貨ユーロの導入に進んだのです。

2002年に導入されたユーロには、EU主要国の多くが加盟しましたが、金融立国となっているイギリスはメリットよりデメリットのほうが多いと判断して参加を見送り、今なお英ポンドを使い続けています。一方、重化学工業製品を多く輸出するドイツでは、旧来のドイツマルクよりも欧州ユーロのほうが安いことを背景にして、経済に対するメリットを享受してきました。このように、必ずしもEU加盟国すべてがユーロを導入しているわけではないことは知っておきましょう。

写真:ユーロ! / beve4