売買金額ベースの信用取引残高の推移グラフ

2016年2月17日

マーケットを定点観測するひとつの指標として、信用取引残高があります。信用取引残高とは、市場参加者が作った信用取引ポジションの合計です。文字通りです。信用取引は売りと買いが両方できます。もし信用取引残高が売りか買いに大きく偏っていたら、そのポジションの巻き戻しで大きな雪崩が起きる可能性があります。ただし、現在張られているポジションは未来のある時点で解消される、ということしかわかりません。ポジションが偏っていても、そこから更に偏ることもあるだろうし、偏ったまま数年経つこともあるかもしれません。結局、バリュー株の割安さがいつ解消されるかわからないのと同じで、目安にしかならない指標だと思っています。

さて、俺は定点観測の対象として信用取引残高の貸借倍率を採用し、グラフにしていました。貸借倍率とは、信用買い残を信用売り算で割ったものです。売りに対して買いが何倍あるかを表します。1を越えたら買いが売りよりも多く、1を割ったら売りが買いよりも多いことを意味します。貸借倍率の推移は以下のグラフです。凄まじい勢いで貸借倍率が上がっているのがわかります。これを見ると、ロングポジションを取るにはちょっと腰が引けてしまいますね。

貸借倍率(金額ベース)

上記のグラフで定点観測をしていたのですが、ふと売買金額の絶対額もグラフにしてみた方が良いかと思いました。週末に定点観測のグラフを作っていたら閃いちゃった訳です。それで作ったのが次のグラフ。データの参照元は「東証 : 信用取引残高等」

信用取引残高 金額ベース

なんか、貸借倍率だけのグラフと全然印象が違うような。貸借倍率は確かに買い残が多くなっていることを示しているのですが、これは、買い残が凄まじく増えていることと、売り算がほとんど増えていないことが原因なんだと分かります。要するに、アベノミクスに売り向う猛者がいないってことです。買い残の水準が過去に比べて凄まじく高い、というような状態ではないことが分かります。いやーこれで安心してロングポジション持てますね(?)